SSDの選び方
SSD選びの流れは、以下の通りです:
- SSDの「形状と接続規格」を決める
- SSDの「容量」を決める
- 「付属品や付属ソフト」をチェックする
以下、順を追って説明します。
1)SSDの形状と接続規格を決める
SSD選びではまず、SSDの形状およびと接続規格(インターフェース)を決めましょう。
SSDは本体の形状および接続規格のスロット形状(差し込み口のカタチ)により、次の3タイプの製品があります。
SSDのタイプ
現在、主流のSSDは「2.5インチ型SSD」。製品数も豊富で、価格もお手頃感があります。
それに対し、小型カード型SSD・拡張カード型SSDは製品数も少なく、価格もまだまだ高い状況です。ただし、2.5インチ型SSDよりもデータ転送速度が高速なので、今後、普及する可能性があります(とくにM.2カード)。
[1] 2.5インチ型SSD
現在、主流のSSD。製品数も豊富で、価格もお手頃感があります。
PCケースの2.5インチベイに取り付ける内蔵型のSSD。最近のPCケースでは、最初からSSD用の2.5インチ用ベイが設けられています。一方、2.5インチベイがない古いPCケースでは、2.5インチ→3.5インチ変換ブラケットを利用することで取り付けが可能です。SSD製品によっては付属品として同梱されていることもあるので、確認しておくとよいでしょう。
マザーボードとの接続は、SATA3 6Gbps接続。このため、規格上の最大データ転送速度は600MB/秒となります。ただし実際はこれよりも遅くなります。一般的に250GBのSSDで、最大書込速度が400MB/s前後、最大読込速度が500MB/s前後という感じ(製品により異なる)。また容量が大きい方がデータ転送速度は速め。メーカー公称の速度情報が商品説明に記載されていることが多いので、確認するとよいでしょう。
[2] 小型カード型SSD(mSATAまたはM.2接続)
小型カード型SSDの場合、「mSATA」または「M.2」接続があります。いずれもマザーボードに対応スロットがあるか、マザーボードのスペック(仕様)を確認して下さい。
mSATA SSD(Mini SATA)
ノートパソコン向けのカード型SSD。NUC(Next Unit of Computing)対応のマザーボードに搭載されている例が多いです。mSATA対応のスロットに接続します。
M.2 SSD(M.2カード)
基本的にノートパソコン向けの小型の拡張カード規格。ただし、デスクトップ向けマザーボードへの搭載も増えており、今後の普及が見込まれているSSDといえます。
接続は、マザーボードのM.2 スロットに。「Slot2(Key B)」と「Slot3(Kye M)」の2つがあります。ただし最近のM.2カードは両方に対応しているため、気にしなくて良いとか(実際、M.2カードの説明ページに記載がないことも多い)。マザーボードの方は「Slot3(Kye M)」を搭載していることが多いようです。
カードの「長さ」にもバリエーションがあります。商品説明で「M.2 Type 2280」などと表記されている場合は「幅22mm、長さ80mm」を意味します(つまり、数字は「幅と長さの組み合わせ」を表している)。マザーボードの仕様をチェックし、どのサイズ(長さ)に対応しているか確認が必要です。
M.2カードには、内部接続(データをやりとりする信号の規格)に「SATA接続」を採用した製品および「PCI Express接続」を採用した製品があります。そして「PCI Express接続」を採用した製品のほうがデータ転送速度が速いので、ご注意を。
SATA接続のM.2カードの場合、SATA6Gbpsで最大転送速度600MB/秒(規格上の最大データ転送速度。実際にはこれよりも遅くなる)。
一方、PCI Express接続のM.2カードの場合、PCIe 2.0で2GB/秒・PCIe 3.0で4GB/秒と、圧倒的に高速です。(規格上の最大データ転送速度。実際にはこれよりも遅くなる)。
[3] 拡張カード型SSD(PCI Express接続)
マザーボードのPCI Expressスロットに接続して使用するSSD。いわゆるPCIカード(ビデオカード・サウンドカード)のひとつ。PCI Express接続のため、データ転送速度はM.2カードと同様に高速。
ちなみにPCI Express接続タイプのM.2カードを「M.2→PCIe変換ボード」で利用する場合も、この形となります。
【メモ】接続規格(インターフェース)の「外部接続」と「内部接続」の違いについて
ところで、SSDの接続規格(インターフェース)を考えるときには、「外部接続としてのインターフェース」と「内部接続としてのインターフェース」の違いを意識しておくと分かりやすいと思います。
「外部接続としてのインターフェース」とは、マザーボードとストレージ(HDDやSSDなど)を物理的に接続する規格=スロット形状のこと。前述の例では「SATA」「mSATA」「M.2」そして「PCI Express」それぞれの『スロット形状』を意味します。
一方、「内部接続としてのインターフェース」とは、マザーボードとストレージの間でデータをやりとりする「信号規格」のこと。これには現在「SATA3」と「PCI Express」の2つがあります。
スロット形状が「SATA」の場合、信号規格は「SATA(SATA3)」。一方、スロット形状が「PCI Express」の場合、信号規格は「PCI Express」。いずれも1対1の対応となっています。
しかし、スロット形状が「M.2」の場合、信号規格に「SATA3」または「PCI Express」のどちらかを採用した製品があるのです。そして信号規格に「PCI Express」を採用したM.2製品のほうが、データ転送速度が高速となるので、製品選びの際は注意が必要です。
以上、「外部接続としてのインターフェース」と「内部接続としてのインターフェース」の違いを意識しておくと、分かりやすいと思います。
※ちなみに、SATA3の次の規格「SATA Express(SATAe)」では、従来のSATAスロット(コネクタ)2つおよび制御信号用のコネクタ1つがワンセットとなり、「PCI Express(ただし、2.0 x2)」に対応しています。
※なお、マザーボードによっては、SATAeとM.2でPCI Expressを(内部接続で)共有している場合があります。この場合、SATAeとM.2いずれかひとつのスロットしか使えない仕様(つまり、両方は同時に使えない仕様)となっているようなので、ご注意を。詳しくはマザーボードの仕様を確認のこと。
2)SSDの容量を決める
SSDの容量は、できるだけ大きなものを選ぶのがオススメ。容量が大きい方が速度の低下が起こりにくいといわれています。また、同じシリーズのSSDなら、容量の大きい方が転送速度が速いとも。
データ転送速度については、メーカーの公称値が製品説明で公開されていることが多いので、SSD選びの際に比較してみるとよいでしょう。
現在主流の2.5インチ型SSDの場合、256GBの容量のものが売れ筋のようです。売れ筋のSSDの場合、製品数も多く、購入しやすい価格帯に収まっています。逆に売れ筋の容量を外れると製品数も少なくなり、価格も高いようです(2015/09/現在の話)。
あと、同じ容量のSSDでも、接続規格が新しいもの=データ転送速度が高速なものほど、価格が高めになっています。例えば、2.5インチ型SSDよりもM.2 SSD(M.2カード。PCI Express接続のもの)のほうが約2倍以上、高いようです。
いずれにしても今後、SSDの大容量化と低価格化が進むことが予想されます。売れ筋の容量・価格も変わっていくことと思います。
3)付属品や付属ソフトをチェックする
SSD製品を選ぶ際は、付属品や付属ソフトの違いもチェックしてみましょう。例えば、2.5インチ→3.5インチ変換ブラケット(変換マウンターとも)が付いているか? また、SSD高速化ツール・SSDの寿命確認が行える専用ソフトなどが付いているか? など。価格や性能などで大差がない場合は、こうした付属品や付属ソフトを比較してみると良いでしょう。
SSDで使われるメモリ(不揮発性メモリ)の種類について
SSDで使われる不揮発性メモリには「MLC」と「TLC」の2種類があります。
現在、多くのSSDにはMLCが使われています。一方、TLCはUSBメモリやmicroSDカードなどに多く使われています。TLCは低価格な分、信頼性(耐久性は)はMLCに劣るというのが、一般的なイメージです。
ただし、SSDに搭載されるTLCは長寿命なものが選別され、またコントローラーもTLC専用のものを採用するなどして、MLCタイプのSSDと同等の性能と耐久性を実現したものが登場しているようです。
今後、SSDの大容量化と低価格化が進む際、TLCタイプのSSD製品が増えてくるかもしれません。いずれにしろ、MLCタイプかTLCタイプか? を気にする必要はない、といわれています。
では次は、「CD・DVD・BDドライブの選び方」です。
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